フランスのLinuxディストリビュータであるMandrakeSoftは,同社のユーザー・クラブ「Mandrake Linux Club」の会員に向けて,米Sun MicrosystemsのLinux用オフィス・スイート・ソフトウエアの新版「StarOffice 6.0」を提供すると発表した。対象となるのは,同クラブの「シルバー会員以上」。これらの会員はStarOffice 6.0を直ちにダウンロードできるという。

 StarOfficeは6.0版でライセンス・モデルを変更し,過去のバージョンのように無償提供はしない。MandrakeSoft社が同社会員向けにStarOffice 6.0を提供できるのは,「Sun社とOEM契約を結んだから」と同社では説明する。またこの契約により「当社製品にStarOffice 6.0をバンドルして提供することも可能になった」(MandrakeSoft社は)という。

 StarOffice 6.0は,米Microsoft製のオフィス・スイート製品「Microsoft Office」との互換性を持つソフトウエア群。ワープロ・ソフト「StarOffice Writer」,表計算ソフト「StarOffice Calc」,プレゼンテーション・ソフト「StarOffice Impress」,ドローイング・ソフト「StarOffice Draw」,データベース・ソフト「StarOffice Adabas D」という5種類のソフトウエアで構成する。

 StarOffice 6.0が動作可能なMandrakeSoft社製Linuxのバージョンは,「Mandrake Linux 8.0」「同8.1」「同8.2」で,いずれもプロセサはx86のみに対応する。

 StarOffice 6.0の特徴は次の通りである。

・文書形式としてXMLを採用。「『StarOffice 5.2』に比べファイル・サイズが大幅に小さい」(MandrakeSoft社)

・OLEオブジェクトへの対応。

・新しいフォント・レンダリング方式。

・ユーザー・インタフェースの改善。

・ほかのアプリケーションとの統合性の向上。StarOfficeの文書を電子メール・ソフトウエアで直接送信できる。

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