サーバー・ベースの企業向けソフトウエアの米ThinkFree社が米国時間12月3日,「ThinkFree Office 2.0」を発表した。「Microsoft Office」とファイル互換性を持つアプリケーション・スイートを100ドル未満で提供する。また米Channel Sources社と共同で,インターネットへの接続なしでインストールできるCD版の「ThinkFree Office 1.7」も出荷を予定している。

 ThinkFree Officeは,ワープロ,表計算,プレゼンテーション・プログラムで構成されている。アプリケーションはすべてJavaで記述されている。最新版は,インターネットを使ったコラボレーション機能を強化しており,Windows,UNIX,Linux,Macintoshを含むすべてのプラットフォーム上で動作する。ダイアルアップとブロードバンドの両方を介して,オンラインまたオフラインで利用できる。

 ThinkFree Officeに収録されるアプリケーションは次の通り。

・「Write」,WYSIWYG型のMicrosoft Wordと互換性を持つワープロ/HTMLエディタ
・ 「Calc」,Microsoft Excelと互換性を持つ表計算プログラム
・ 「Show」,Microsoft PowerPointと互換性を持つプレゼンテーション・グラフィック・プログラム
・ 「Secure」,ThinkFree Cyberdriveを介したオンライン・ストレージ
・「Folders」,ローカルまたはセキュアなThinkFree Cyberdrive内で文書のナビゲーションと管理を行うMicrosoft Windows Explorer風のファイル・マネージャ

 ThinkFree Office 2.0で強化された機能は次の通り。

・ ローカルで使用するシステム・フォントを100%サポート
・ webDAVドライブ・アクセスのサポート(サードパーティ製のインターネット・ベースのファイル・ストレージ)
・ Show and PowerPoint文書の動画サポート
・ Showのフォントとグラフィック・エフェクトの強化
・ プリント機能の向上とCalc文書の計算速度の向上
・ カスタム可能なクリップアート・ライブラリ
・ Microsoft PowerPoint (.pot)テンプレート形式のサポート
・ Write文書内のハイパーリンクから直接WWWページに接続できる
・ .Zip機能とWrite文書のテーブル機能の向上
・Show文書のスペル機能とページ設定機能の改良

 「ThinkFree Office 2.0」のベータ版は,ThinkFree Officeを年間49.95ドルで使用しているユーザーが入手可能となっている。ユーザーは,サイト(http://www.thinkfree.com)にて登録ができ,登録者は同サイトからいつでも最新版のソフトウエアをダウンロードできる。「ThinkFree Office 2.0」の最終版は2002年の第1四半期に出荷が予定されている。

 またChannel Sources社と共同で出荷するCD版の「ThinkFree Office 1.7」は同じく2002年の第1四半期に販売開始が予定されており,小売販売店にて入手可能となる。価格は,69.95ドル。

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