米Sprintが米国時間3月25日に,同社の第3世代(3G)携帯電話ネットワーク向けアプリケーション開発のためのリソース・キット「Sprint PCS Developer Resource Kit」を配布すると発表した。同日開幕したJava開発者会議「JavaOne Developer Conference」でSprint社が明らかにしたもの。すでに会場の同社ブースで無償配布している。

 Sprint PCS Developer Resource Kitは,Sprint社特有のJAVA API (Application Programming Interface) ドキュメント(The Sprint Specific JAVA APIクラス),J2MEのテスト環境である「Sprint PCS Wireless Toolkit」で構成する。これには,Sprint社3Gネットワーク向けアプリケーション開発のためのデバイス・エミュレータが含まれる。The Sprint Specific JAVA APIクラスには,「Clip」「DualTone」「Muglet」「Player」「Player Listener」「System」「Vibrator」がある。

 同社はCDMA2000 1X方式の3Gネットワーク「Third Generation Network」を2002年半ばに立ち上げる計画を立てており,これに向けたアプリケーション開発の促進を図る。

 「コンテンツ開発者に明確な情報を提供することで,我が社は最適化されたアプリケーションを3Gネットワークの立ち上げと同時にユーザーに提供できる」(Sprint社PCS.com部門副社長兼ジェネラル・マネージャのJohn Yuzdepski氏)

 また同日Sprint社と米Borland Softwareが,アプリケーション開発支援に関して提携関係を拡大したことを明らかにした。これによりBorland社は,同社のJ2ME対応モバイル・アプリ開発ツール「JBuilder MobileSet」をSprint PCS Wireless Toolkitに対応させる。またBorland社はJBuilder MobileSetにSprint PCS Wireless Toolkitを同梱して配布する。Sprint社はJBuilder MobileSetとJava開発環境「JBuilder Enterprise」の評価版を開発者に向けて無償配布する。

◎関連記事
米ボーランドがJ2ME対応モバイル・アプリ開発ツール「JBuilder MobileSet 2.0」を発表
ノキアと米ボーランドがモバイル向けアプリ開発支援で提携拡大
米ハンドスプリングと米スプリントがCDMA対応「Treo」で協力
米マイクロソフト,米ベライゾンなど4社が「Pocket PC 2002」搭載携帯電話機で協力
米コンパックがモバイル機器の3G無線データ通信機能搭載で米ルーセントと提携
米ルーセントがCDMA2000基地局システムを発表,「将来技術への移行が容易」
米QUALCOMMがCDMA2000 1Xのマルチモードに対応したチップセット「radioOne 6300」を発表
QUALCOMMがCDMA2000 1XとBluetoothでビデオ・ストリーミングの性能デモ
世界初の商用BREWサービス,韓国で11月に開始へ

[www.prnewswire.comに掲載の発表資料1]
[www.businesswire.comに掲載の発表資料2]