米Macromediaが米国時間3月4日に,コンテンツ開発環境「Macromedia Flash」の最新版「Macromedia Flash MX」を発表した。3月15日に発売を開始する。

 「Macromedia Flash MXで作成したアプリケーションにより,ユーザーは携帯電話機,PDA,インタラクティブTV,ゲーム機,インターネット端末,ウェブパッドのほか,ホテルの客室のエンタテインメント・システムといったさまざまな装置で驚異的な体験が楽しめる」(Macromedia社会長兼CEOのRob Burgess氏)

 Macromedia Flash MXは「デザイナと開発者のニーズに応え,さまざまな主要プラットフォームや装置に一貫した品質のインターネット対応マルチメディア・コンテンツやアプリケーションを提供できるようにする」(Macromedia社)。視覚的なオーサリング処理により,従来の開発者はアプリケーションにマルチメディア対応クライアント技術を取り入れることが可能。また,Macromedia Flashを使い慣れたデザイナは今後リリースされるMacromedia Flash MX対応サーバー技術を利用して,既存のスキルをいかしつつマルチメディア・アプリケーションの作成に取り組むことができる。

 Macromedia Flash MXのビデオ対応機能により,開発者はMacromedia Flashコンテンツにインタラクティブなビデオ・クリップを追加することが可能。個別のプレーヤを起動する必要がないため,デザイナはアプリケーションのルック・アンド・フィールを維持できる。米Sorenson Mediaのコーデック「Sorenson Spark」に対応する。

 Macromedia Flash MXではユーザー・インタフェース・コンポーネントをあらかじめ用意している。スクロールバーやリスト・ボックスなどのインタフェース・エレメントはカスタマイズ可能。ECMAScript,HTML,MP3,Unicode,XMLといった業界標準規格をサポートする。Macromedia Flash MXの新機能についてはWWWサイトに掲載している。

 Macromedia Flash MXは「Macintosh」版と「Windows」版を用意する。ともにMacromedia社のオンライン・ストアで3月15日から販売を開始する。製品価格は499ドルで,アップグレード価格は199ドル。英語,フランス語,ドイツ語,日本語に対応する。簡体字中国語,繁体字中国語,イタリア語,韓国語,ポルトガル語,スペイン語,スウェーデン語には今後対応する予定。

 また同社は,アプリケーション・サーバー「ColdFusion」の次期版「ColdFusion MX(開発コード名は「Neo」)」をはじめ,Macromedia Flash MX向けのサーバー技術を同日明らかにした。ColdFusion MXは米Microsftの「.NET」,Javaアプリケーション・サーバー,Webサービスと組み合わせた利用を想定する。今年中に出荷する予定である。

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[www.macromedia.comに掲載の発表資料1]
[www.macromedia.comに掲載の発表資料2]