米Macromediaが米国時間7月11日に,メディア再生ソフト「Macromedia Flash Player 5」のソフトウエア開発キット「Macromedia Flash Player 5 Source Code SDK」をデバイス製造業社と組み込み型プラットフォーム・プロバイダ向けに配布することを発表した。

 これは,Macromedia Flash Playerをさまざまなデバイスとプラットフォームに迅速かつシームレスに組み込めるようにすることを狙っている。また次世代のインターネット接続端末向けに,100万人を超えるMacromedia Flash開発者によるコンテンツとアプリケーション開発を促進するものである。

 SDKには,Windows CE (Windows CE 3.0とWindows CE 3.0 for PocketPC),Windows 32(スタンドアロンとActiveX),Linux (Netscapeプラグイン)向けの参照プラットフォームを収録している。また完全なテスト・スイート,新しいデバイスとプラットフォームにプレイヤーをバンドルするためのドキュメンテーションとともにC++のソースコードが付属している。SDKライセンスについての詳細はhttp://www.macromedia.com/go/flashplayer_sdk_licensingで公開している。

 このSDKを使用して,同社から組み込みライセンスを受けた米Phoenix Technologies and Siemens社や米Siemens社は,携帯電話,PDA,インタラクティブTVシステム,ゲーム機,インターネット・アプライアンスなど幅広い消費者向け家電にMacromedia Flash Playerを統合する。これらデバイス上でサポートすることにより,市街地図,モバイル・オンライン・バンキング,リアルタイムの財務情報,リモートの電子メール・アクセスなどでMacromedia Flash Playerが使用可能となる。

 既にLiberate社,Microsoft社,Sony社などの主要企業が家電製品とそのプラットフォームでMacromedia Flash Playerのサポートを表明している。9月にMacromedia社とMicrosoft社は,米Casio社,韓国のSamsung 社,独Siemens 社,仏THOMSON TAK社などのOEMがWindows CEベースのデバイスにMacromedia Flash Playerを組み込めるように提携を結んでいる。

 米Liberate Technologies社とMacromedia社は,Macromedia Flash開発者がインタラクティブTVのコンテンツとアプリケーションをLiberate TV Platformソフトウエア向けに作成できるようにインタラクティブ・TVのプラットフォームにバンドルすることを表明している。またSony Computer社とMacromediaはプレイステーション2(PS2)にMacromedia Flash Playerを組み込むことを明らかにしている。

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Macromedia社の発表資料