「スウェーデンは情報経済が最も進んだ国である」。スウェーデンのInvest in Sweden Agencyが米国時間3月1日に,米IDCの調査結果を引用するかたちで発表した。
IDCが世界55カ国を対象に行った調査「Information Society Index(ISI)」で,スウェーデンは「最新の情報,コンピュータ,インターネット,社会インフラを持ち,情報改革を十分に活用できる国」の首位を3年連続維持したという。スウェーデンのあとに,ノルウエー,スイス,米国が続く。
■ISIの上位10カ国 1. スウェーデン 2. ノルウエー 3. スイス 4. 米国 5. デンマーク 6. オランダ 7. 英国 8. フィンランド 9. オーストラリア 10 台湾 出典:IDC
スウェーデンに関するその他の主な調査結果は以下の通り。
・スウェーデンは携帯電話利用率が欧州で最も高い。2002年2月にEurostat社が行った調査によると,スウェーデン人の74%が携帯電話サービスに加入している。
・スカンジナビア諸国はインターネット・ショッピングを頻繁に行っている。米Nielsen//NetRatingsが2002年2月に実施した調査によると,25%のインターネット・ユーザーが過去半年間にオンラインで商品を購入している。ちなみに南欧では10%だけだった。
・米Yankee Groupの欧州事業Yankee Group Europeが2001年春に実施した調査によれば,スウェーデンで転送速度2Mbpsのサービスに支払う月額利用料は93ドルと,欧州では最も安価である。また,家庭の13.8%が広帯域接続を利用している。
・英EIUが2001年12月に行った調査によれば,起業および経営支出は日本,ベルギー,ドイツ,英国,米国の方がスウェーデンより高い。
・スウェーデンは欧州で電子政府サービスが最も進んだ国の一つである。フランスのCap Gemini Ernst & Youngの調査によると,スウェーデンは「就職案内」「自動登録」「結婚相手紹介」といった国民向けサービスで高い得点を獲得した。また,2002年春からはインターネットを介した所得申告サービスが開始する。
・スウェーデンはベンチャ・キャピタルの成長が最も速い。3i社と米PricewaterhouseCoopersが行った調査では,1995年~2000年におけるベンチャ・キャピタルの年平均成長率は188%だった。
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