米IDCが米国時間1月31日に,VBN(visitor-based network)サービス市場に関する調査結果を発表した。市場は2001年の1500万ドル規模から2006年には13億ドル規模に拡大という。

 VBNサービスとは,出張などのビジネスマン向けにホテルや空港,航空会社のラウンジなどで高速インターネット接続を提供するサービスを指す。VBNの導入により,施設の所有者は新たな収入源を獲得するだけでなく,利用客の滞在時間が延びるなど顧客獲得にもつながる。

 VBN市場で最も大きな割合を占めるカテゴリはホテルである,とIDCは予測する。2006年にホテルが創出するVBN関連の売上高は最大8億5500万ドル。有線および無線VBN装置ベンダーの売上高は2005年に2億1300万ドルにのぼり,ピークに達する。2006年には1万7000カ所以上の施設でVBNを導入し,そのうち70%以上が無線LANまたは有線/無線を組み合わせたサービスを提供するとみる。

 「モバイル事業者は公共の場所での無線LANサービスを提供し,GPRSやUMTSといった高速モバイル・データ・サービスを補完するべきである。さもなければ,ホットスポット(無線LANのアクセス・ポイントを設置した公的な場所)を利用するヘビー・ユーザーを獲得できなくなる」(IDC,European Expertise Center部門調査アナリストのEvelien Wiggers氏)

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