米国の大手書店Barnes & Noble傘下の米Barnes & Noble.comが米国時間1月31日に,2001年第4四半期と通年の決算を発表した。第4四半期の売上高は1億1500万ドル。前年同期は1億1410万ドルだった。一時的な費用を除いた純損失は3150万ドル(1株当り損失20セント)で,前年同期の同純損失7440万ドル(1株当り損失47セント)に比べ57.7%改善した。

 2001年通年では,売上高が4億460万ドルで前年の3億7490万ドルに比べ8%の増加。一時的な費用を除いた純損失は1億2740万ドル(1株当り損失80セント)で,前年の同純損失2億420万ドル(1株当り損失1ドル29セント)に比べ37.6%改善した。

 EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益/損失)は,2001年第4四半期と2001年通年とも大きく改善した。第4四半期のEBITDAは2140万ドルの損失で,前年同期の5120万ドルの損失に比べ58%の改善。2001年通年のEBITDAは9250万ドルの損失で,前年の1億7450万ドルの損失に比べ47%の改善となった。

 アナリストらは,2001年第4四半期の一時的な費用を除いた1株当り損失を21セント,通2001年年では同81セントになると予測していた。

 Barnes & Noble.com社は全事業で営業費用の削減を図り,2001年の営業費用は前年と比べて24.5%減少した。

 また,同社は2001年に330万人以上の新規顧客を獲得し,累計顧客数は1120万人以上に達した。顧客獲得にかかる1人当たりの平均コストは2001年が14ドル73セントで,前年の23ドル29セントから大幅に減少した。

 同社社長兼COOのMarie Toulantis氏は,「当社にはオンライン書店最大の在庫がある。また,迅速な配送と特別セールがホリデー・シーズンに多くの愛書家を引きつけた」と報告する。

 2002年第1四半期について同社は,売上高を1億500万ドルから1億1500万ドル,一時的な費用を除いた1株当り損失を14セントから16セントと見積っている。ちなみに,2001年第1四半期は売上高が1億900万ドル,一時的な費用を除いた1株当り損失が21セントだった。

 また2002年通年については,売上高を4億ドルから4億5000万ドル,一時的な費用を除いた1株当り損失を52セントから58セントと見込んでいる。

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