米Yankee Groupが米国時間11月28日に,今年のホリデー・シーズンにおける人気商品に関する予測を発表した。「米国の景気低迷にもかかわらず,消費者エレクトニクス製品は例年通りの売り上げを達成する」という見通しを示している。

 先頃,米国の経済研究機関であるNBER(National Bureau of Economic Research)が“米国の正式なリセッション(景気後退)”を発表した。しかし消費者エレクトニクス製品の小売店はこれをはねのけ,例年通りのホリデー・シーズンをむかえるという。これは,「1990年代はじめの中規模の景気後退時も,消費者エレクトニクス製品の売り上げが比較的堅調だった」,というデータに裏付けされているという。

 同社の予測する人気商品は次の通り。

1. 音楽CD:MP3プレーヤが話題を集めているが,普及率はまだ低い。MP3プレーヤを持つ世帯数が4%であるのに対して,CDプレーヤを持つ世帯数は72%である。

2. DVDプレーヤ:当初は目新しさと高機能が消費者を引きつけていたが,低価格化によって売り上げが急増する見通し。感謝祭後の週末は,DVDプレーヤが69ドルという破格の値段で売られていた。

3. MDプレーヤ:CDの圧倒的な人気に押され気味だったが,ソニーがパソコンにダウンロードした音楽を再生できる機種をリリースしたことで状況が好転した。MDプレーヤ/レコーダは,2001年半ばにポータブルMP3プレーヤの売り上げの大部分を占めるようになった。

 このほかの人気商品としてYankee社は,衛星ラジオ受信機,標準テレビ(SDTV:Standard Definition TV),ホーム・シアター機器,次世代ゲーム機,フラット・パネル・ディスプレイ,CDプレーヤ,デスクトップ/ノート・パソコンを挙げている。

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