米Sun Microsystemsが米国時間1月28日に,アプリケーション・サーバー「iPlanet Application Server」をLinuxに対応させる計画を明らかにした。Sun社は今回発表した計画を,「Sun社の包括的Webサービス戦略『Sun Open Net Environment(Sun ONE)』におけるクロス・プラットフォーム・サポートを拡充するもの」 と説明している。

 LinuxをサポートしているSun社の製品には,現行の「iPlanet Web Server」「iPlanet(TM) Message Queue」「Forte for Java」などがある。

 iPlanet Application Serverは現在,「Solaris Operating Environment(OE)」「Windows」「IBM AIX」「HP-UX」「OS/390」に対応している。Linux対応版は2002年6月にリリースする予定である。

 「間もなくオープン・ソース開発者に包括的なLinux開発環境を提供できる。開発者は多数のサービスやJ2EEアプリケーションの開発,テスト,デバッグを簡単に行えるようになる」(Sun社iPlanet製品マーケティング部門バイス・プレジデントのWes Wasson氏)

 また,Sun社は組み込み用途向けLinuxの米Lineoと提携を結んだことを1月29日に明らかにした。Lineo社の組み込みLinux「Embedix」を「UltraSPARC IIe」ベースのOEMハードウエアで動作可能にする。

 Lineo社は,Embedixと組み合わせて利用するUltraSPARC IIe対応のソフトウエア開発キット(SDK)を開発中である。このSDKはLineo社がラインセンス供与し,サポートを行う。また開発者には,UltraSPARC IIe対応Embedixのベーシック版を無償で提供する。

 UltraSPARC IIe対応Embedixのベーシック版は,2002年第1四半期にLineo社およびSun社のWWWサイトで配布を開始する。Embedix SDKは2002年第3四半期にリリースする予定である。

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[www.Sun.comに掲載の発表資料1]
[www.Sun.comに掲載の発表資料2]