フィンランドのNokiaが現地時間1月24日に,2001年第4四半期と通年の決算を発表した。2001年第4四半期の売上高は87億8800万ユーロ(約77億1300万ドル)で,前年同期の92億8400万ユーロに比べて5%減となった。純利益は4億5000万ユーロ(約3億9500万ドル),前年同期の12億400万ユーロ(10億5600万ドル)に比べ63%減となった。希薄化後の1株当たり純利益は0.09ユーロ,前年同期は0.25ユーロだった。

 2001年第4四半期の売上高を事業部別でみた場合,Nokia Networksが前年同期と比べて17%減,Ventures Organizationは同41%減,Nokia Mobile Phonesは横ばいとなっている。

 のれん代の償却費用や一時的費用を除いたPro formaベースの純利益は11億5300万ユーロ(約10億1100万ドル)で,前年同期の同じ条件の純利益12億1000万ユーロ(約10億6100万ドル)に比べ5%減となった。

 通年の業績をみると,売上高が311億9100万ユーロ(約273億7300万ドル)で,前年の303億7600万ユーロ(約266億6100万ドル)に比べ3%の増収となっている。純利益は22億ユーロ(約19億3100万ドル),前年の39億3800万ユーロ(約34億5600万ドル)から44%減。

 なおNokia社の会長兼CEOのJorma Ollila氏は次のようにコメントしている。「2001年は,競争激化,極端な変動,世界市場の低迷の年だった。こうした状況のなかNokia社は売上高を伸ばすことができ,堅調な利益も維持できた」(同氏)。さらに2002年については,「強いブランド力,製品レンジ,営業能力で,当社の戦略的地位はかつてないほど優位なものになる」,と自信を示している。

 また同氏によると,同社は携帯電話市場で4年連続してシェアを伸ばしたという。「2001年は,1997年のほぼ2倍の水準である37%にまで達した」(同氏)

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