米AOL Time Warner傘下の米America Online(AOL)が米国時間1月23日に,米国ティーン(12~17才)のインターネット利用状況に関して調査した結果を発表した。米国で,12~17才のユーザーによるインターネット利用時間が最も長い都市はピッツバーグである。またこの年齢層のユーザーは,電子メール,宿題,インスタント・メッセージング,音楽のダウンロード,最新情報の入手,ゲームなど,日常生活のさまざまな場面でインターネットを利用している。
調査はAOL社が米Digital Marketing Service(DMS)に依頼し,米国の12~17才のインターネット・ユーザーとその親6700人以上を対象にアンケートを実施したもの。
12~17才のユーザーによる1週間当たりのインターネット利用時間をみた場合,最もネット利用が盛んな上位10都市は1位ピッツバーグ,2位ニューヨーク,3位ミルウォーキー,4位サンディエイゴ,5位フォートローダーデール(マイアミ近郊),6位ハードフォード/ニューヘイブン,7位ロサンゼルス,8位デトロイト,9位フィラデルフィア,10位ミルウォーキーである。1位のピッツバーグはインターネット平均利用時間が15.82時間。10位のミルウォーキーは12.85時間だった。
「今日の12~17才の子供は,インターネットの持つ力を理解し,フルに活用している最初の世代だ。無線デバイスの人気の高まりとともに,この年齢層の子供とインターネットは切っても切れない関係になるだろう」(AOL社オンライン・アドバイザーのRegina Lewis氏)
12~17才のユーザーで,友人や親戚と連絡を取るために電子メールを利用している回答者は81%。インスタント・メッセージングを利用している回答者は70%。ハイティーン(18~19才)ではその割合がさらに増え,電子メール利用者が91%,インスタント・メッセージング利用者が83%だった。また通信手段として「電話よりインターネットを好む」と回答したハイティーンは56%に達した。
宿題を仕上げるのにインターネットを利用している割合は,12~17才の年齢層で58%,ハイティーン(18~19才)で61%。ニュースやイベントの情報収集にインターネットを利用しているのは,12~17才で26%,ハイティーンで61%だった。
また余暇を過ごす手段として,音楽を聴いたりダウンロードする割合は12~17才の年齢層で55%,18~19才では65%にのぼった。オンライン・ゲームの利用者はそれぞれ70%(12~17才)と60%(18~19才)である。またインターネットを使って休暇の予定を立てたり,旅行に関する情報収集を行うハイティーンは51%。その他の余暇におけるインターネット利用法として,「有名人に関するゴシップや最新ニュースの閲覧」「オンライン・チャット」「スポーツ情報の入手」などがあげられた。
インターネットが12~17才の子供の日常生活に浸透するにともない,この年齢層における無線デバイスの普及も加速する見通しだ。「子供がインスタント・メッセージングや電子メール機能を備えた携帯電話を所有している」と回答した親は25%だった。また子供が最も欲しがっている無線デバイスとして,「メッセージング機能を備えた携帯電話」をあげた親は51%だった。
12~17才のユーザーがオンラインで過ごす時間が増すにつれ,インターネットの安全な利用法が重要になる。調査対象となった親の91%は,安全なオンライン利用について子供に説いているという。またハイティーンの93%が,「オンラインで知り合った人に個人情報を提供しない」などの安全策を実施しているという。
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