米SpeechWorks Internationalが米国時間12月10日に,同社が三菱電機の米国研究所,MERL(Mitsubishi Electric Research Laboratories)と音声技術に関して提携したことを明らかにした。非排他的な契約を結んだもので,この契約のもとSpeechWorks社はMERLに対し組み込み向け音声認識エンジン「Speech2Go」とテキスト読み上げエンジン「ETI Eloquence」の開発ライセンスを供与する。

 MERLはこれらSpeechWorks社の技術を使って,無線機器や車載アプリケーションの開発を進めていく。契約には,SpeechWorks社のアプリケーション開発リソースをMERLに提供することも盛り込まれている。

 なお同日SpeechWorks社は,同社がSpeech2Goの出荷をはじめたこと,自動車/モバイル機器/セットトップ・ボックスの業界に注力する新部門「Automotive and Mobile Device Customer Focus Unit」を設立したことも明らかにした。

 「Speech2Goは,自動車やモバイル機器の機能の制御を目的に開発された音声認識エンジン」(SpeechWorks)。新部門ではこれら用い,それぞれの市場に以下のような用途を想定したアプリケーション/ソリューションを提供していくという。

・自動車:ラジオ局の変更,顧客リストから特定の顧客にダイヤル,ナビゲーション・システムの操作など

・モバイル機器:情報の入力,電話番号のダイヤル,電子メールの再生

・セットトップ・ボックス:番組ガイドの操作,映画の選択,番組内容のセキュリティ設定(子供向け)。これらをテレビのリモコンに話しかけて操作できるようにする

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[発表資料1]
[発表資料2]