米Insignia Solutionsが米国時間9月19日に,Java仮想マシン「Jeode」の携帯情報端末(PDA)版「PDA Edition」を発表した。PDAやハンドヘルド機などに向ける。

 PersonalJava互換のランタイム・エンジン「Jeode EVM」を組み込んだ。PersonalJava1.2クラス・ライブラリに対応する。

 「Abstract Windowing Toolkit(AWT)」と呼ぶ技術を使ってWindows CEなどOSのウィンドウ機能を利用できるようにし,インタフェースの使い勝手を高めた。また,プラットフォーム独自のフォント・システムや複数言語(たとえば日本語,韓国語の入力システム),タッチスクリーンを用いた仮想キーボードなどにも対応する。

 「Java Native Interface」プロトコルにより,バーコード・リーダー,電源管理,USBポートなど,プラットフォームによって異なる機能も利用できるようにした。

 ブラウザはPocket Internet Explorerをはじめ,Espial Escape,Netclue Clue,Opera 5,Tenik WorldTALKなどに対応する。

 Insignia社は,Jeode EVMやDynamic Adaptive Compilation(DAC)のコンフィギュレーションなどに向けた開発ツールも提供する。

 なお米Compaq ComputerがすでにJeode技術を「iPAQ」に組み込んでいる。Jeode技術は,Windows CE,Windows NT4,VxWorks,Linux,ITRON,Nucleus,BSDI UNIX,pSOSに対応する。対応するマイクロプロセサは,MIPS,ARM,x86,PowerPC,SH-3,SH-4である。

 Insignia社は今後,双方向TV向けと車載向けのバージョンも投入する計画である。

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