米Gartnerが米国時間9月11日に,CRM(customer relationship management)プロジェクトの管理とコストに関する調査結果を発表した。多くの企業がCRM戦略を進めているが,ほとんどの企業はCRMプロジェクトにかかるコストを40%~75%も低く見積もっている。
CRMへの取り組みに関する投資を管理し,損失を出さないようにするためには,主要プロジェクト向けの管理ツールを開発・統合してCRM戦略全体にわたる意思決定に利用するべきだとGartner社はアドバイスする。
「多数の企業が,発生する課題やコストを把握せずに高価なCRMソリューションを追いかけている」(Gartner社調査ディレクタのBeth Eisenfeld氏)。
大企業は今後3年間でCRM関連の技術,人的リソース,コンサルティング・サービス,トレーニングに3000万ドル~9000万ドルを費やす。企業がCRMに莫大な費用をかけるとともに,コストを抑制し,効果を高めるためのプロジェクト管理はますます重要になる。
CRMの取り組みは,複雑なCRMプロジェクトの管理に特化した4種類のツールを組み合わせて使用することにより,最大の効果をあげることができる。4種類のツールとは,1)企業全体のITコストを監視するTCO(total cost of ownership)ツール,2)利益予測ツール,3)ROI(投資回収率)予測ツール,4)各種技術導入における作業計画ツールである。
ERP,SFA,CRM,HRM,SCMなど企業情報システムに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「CRM&ERP」で詳しくお読みいただけます。
◎関連記事
■「2005年のCRMサービス市場は約2.4倍の1480億ドル規模に」,IDCの調査
■「CRM製品のモバイル対応で欧州は米国より12カ月先行」と米調査会社
■CRMでブームの「多様な顧客対応チャネルの情報統合」,だが絞り込みが大事
■2003年のCRM市場は240億ドル規模に---米調査会社
■eCRMソフトウエアの市場規模は2005年に100億ドルを超える,米社が調査
■「今後2~3年で小規模企業でのeCRM導入が進む」---。In-Statが予測
[発表資料へ]