米Network Associates傘下のMcAfee社が米国時間8月20日に,ウイルス対策ソフトおよび同サービスに,DDoS(Distributed Denial of Service:分散型サービス妨害)攻撃を仕掛けるエージェント「Zombie(ゾンビー)」の検出/除去機能を組み込んだことを明らかにした。

 「HTTPトラフィックのスキャニング技術を組み込み,被害が拡大しているCode Redワームのゾンビー・エージェントにも対応する」(McAfee社)。

 なお,McAfee社は同日,DDoS対策技術を手がける米Arbor Networks,米Asta Networks,米Mazu Networksの3社とDDoS対策ソリューションの開発に関し協力体制を敷くことを明らかにしている。McAfee社は,3社が持つDDoS攻撃の検出,追跡,フィルタリング技術を自社のソリューションに組み込んで提供する。

 またMcAfee社は同日,ウイルス対策技術の研究機関であるMcAfee AVERT(Anti-Virus Emergency Response Team)が,ゾンビー検出技術の研究開発強化のために,専門チームを結成したことも明らかにした。

 McAfee AVERTが最近実施した調査によれば,現在世界で数万規模のゾンビーがシステムに感染しており,今後もゾンビー・エージェントの数は増大する見込みであるという。ゾンビー・エージェントはユーザーが気が付かぬまま複数のマシンに組み込まれるプログラムで,インターネットのバックボーンやWWWサイトに過度の負荷を集中して送りこんだり,特定の日時をねらって攻撃する。

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