米Hughes Electronics傘下の広帯域衛星サービス・プロバイダである米Hughes Network Systems(HNS)が米国時間8月2日に,在宅勤務者向け広帯域接続サービス・パッケージ「Teleworker Service by DIRECWAY」を発表した。「企業向けレベルのIP接続能力と付加価値サービスを組み合わせて提供する」(HNS社)としている。

 Teleworker Service by DIRECWAYは衛星システム「DIRECWAY」を利用する。DIRECWAYは固定IPアドレスを割り当て,企業のニーズに合ったネットワーク拡張を可能にする。サービスは全米で利用可能。専門チームがインストール作業を行う。

 また企業は,DIRECWAYが提供する付加価値サービスを利用して,DIRECWAY経由でビジネスTVを放映したりカスタム化したトレーニングを実施することができる。

 社員は電子メールやインターネット,企業イントラネットへの高速接続だけでなく,常時接続環境を得ることになる。また,DIRECTVの番組を楽しむことも可能。サービスにはVPNクライアント機能や,無制限のダイヤルアップ・アカウントも含まれる。

 ちなみにInternational Telework Association and Council(ITAC)の調査によると,フルタイムで雇われている米国の在宅勤務者は2000年に1650万人にのぼった。1999年と比べて17%の増加である。また,在宅勤務者の75%以上はアナログ・モデムでインターネットに接続しているという。

 なお米Hughes Electronics社は,傘下のHNS社と米DIRECTVが共同でDIRECWAYを使った広帯域サービスの消費者向けマーケティングを開始することを同日発表した。DIRECWAYサービスをDIRECTV社の広帯域戦略における主要部分と位置づける。米国の既存および新規DIRECTV加入者に向けて,高速衛星接続のほか,複数チャネルのディジタル・エンターテインメント・サービスを提供する。

 DIRECWAYのハードウエアは,225チャネル以上のDIRECTV番組を受信できる。映画,ニュース,スポーツ情報,家族向け番組,「DIRECTV PARA TODOS」,HDTV,41市場の地方番組などが含まれる。

 DIRECWAYサービスは今年中に開始する予定。利用料は59ドル99セント~69ドル99セント。

◎関連記事
<広帯域衛星サービス関連>
「大企業向け広帯域衛星サービス市場は今後5年で急速に成長」---。米調査
「衛星ブロードバンド・サービスは5年で約40倍の124億3000万ドル規模に」と米社
米イリジウムが衛星通信サービスの提供を再開へ,データ通信は6月から
米BellSouth Wireless DataとFinal Analysis,全米を網羅する無線データ通信サービスを開発。地上波と衛星波を組み合わせる
<在宅勤務者市場関連>
「米国在宅勤務者は2001年に3200万人に,70%近くがインターネットを利用」---。In-Statの調査

 CATV,衛星インターネット,移動・無線通信,など高速インターネット・アクセスに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「高速インターネット」で詳しくお読みいただけます。

[www.prnewswire.comに掲載の発表資料1]
[www.prnewswire.comに掲載の発表資料2]