米Northern Sky Researchは米国時間7月31日,大規模企業向け広帯域衛星サービス市場に関する調査結果を発表した。それによると,この市場は今後5年で急速に成長するという。

 IT分野の予算が削減される中,衛星サービスは,IPコンテンツの配信や遠隔地との連携を実現する費用対効果の高い手段として注目されている。企業のグローバル化を進める際に,地上の広帯域サービスではコストがかかり,インフラが対応しきれない場合があるからだ。

 大規模企業向け広帯域接続およびVSATネットワーキング分野は,2001年の2億7200万ドルから2006年には71億ドル規模に達する。また,大規模企業向けIPマルチキャスティングおよびコンテンツ配信分野の成長も著しく,2001年の1億5000万ドルから2006年には21億ドル規模に拡大するとみる。

 「いろいろな好条件が揃う大規模企業市場は,今後5年~10年で広帯域衛星サービス企業にとって最も安定した市場となるだろう」(Northern Sky Research社設立者兼主席アナリストのChristopher Baugh氏)。

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