米Intelが米国時間6月19日に,GビットEthernetに対応したアダプタ・ボードのサンプル出荷を始めたことを明らかにするとともに,GビットEthernetの1チップ・コントローラの量産体制に入ったなどと発表した。

 GビットEthernetのアダプタには,デスクトップ機向けの「Intel PRO/1000 T Desktop Adapter」とサーバー向けの「Intel PRO/1000 XT Server Adapter」がある。両製品とも同社のGビットEthernetの1チップ・コントローラを用いる。なお前者は99ドルの小売価格で2001年中にも市場に投入する予定である。後者も2001年中に量産出荷を始めるが,小売り価格については後日明らかにするとしている。

 「Fast Ethernetの最大10倍の速度ながら価格が100ドル以下。この新しいアダプタでGビットEthernetの導入が加速される」(同社Platform Networking Group副社長兼ジェネラル・マネージャのGreg Lang氏)。

 米Cahners In-Statの調査によれば,GビットEthernetの市場は2000年に287%成長を遂げた。このなかでIntel社は48%のシェアを獲得したという。また2001年1億6800万ドルの市場が,2005年には17億ドル規模にまで拡大すると,In-Stat社は予測している。

 PRO/1000 T Desktop AdapterおよびPRO/1000 XT Server Adapterともに,自動ネゴシエーションや自動検知機能を備えており,これにより既存のEthernetネットワーク(10BASE-Tや100BASE-T)での利用が可能となっている。また「ネットワークをGビットEthernetに拡張した際には自動的に調整し,対応する」(Intel社)。

 なおPRO/1000 XT Server Adapterは,PCI-Xバスに対応する。両製品の対応OSは,Windows NT,Windows 2000,Windows XP,Linux,Netware,Solaris,SCO UnixWare。

 GビットEthernetの1チップ・コントローラは,「82544EI Gigabit Ethernet Controller」と「82544GC Gigabit Ethernet Controller」の2製品。前者のパッケージ寸法は27mm×27mmで標準的なサーバーやワークステーション向け。後者のパッケージ寸法は21mm×21mm。“超高密度”または筐体スペースに制限のあるサーバー向けである。パッケージ寸法は旧世代製品に比べ,最大で70%小さくなったという。また消費電力は旧世代製品の50%以下。

 両コントローラともすでに利用可能である。それぞれの1000個ロット時の単価は68.50ドルと69.90ドル。

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