米Adobe Systemsが米国時間6月12日に,DTPソフトの新版「PageMaker 7.0」を発表した。「いつでもどこでも,どんな機器でもドキュメントを閲覧できるようにする」(Adobe社)としている。

 PageMaker 7.0ではワークフロー機能を強化し,「Photoshop」「Photoshop Elements」「Illustrator」といった他のAdobe社製品と組み合わせた作業の簡素化を図った。例えば,PhotoshopやIllustratorファイルをフォーマット変換せずにそのまま取り込むことができる。

 またPDF(Adobe Portable Document Format)作成ツールを組み込んでおり,ノート・パソコンやPDAなどを含むさまざまな機器でドキュメントを表示するためのタグ付きPDFファイルを作成できる。タグ付きPDFファイルを使えば,モバイル機器でも表示できるように解像度を自動的に変換することが可能になる。

 PageMaker 7.0は米Microsoftの「Word」ファイルへの対応機能をアップデートした。Microsoft社の「Publisher」(Windows版のみ)や米Quarkの「QuarkXPress」ファイルの変換機能も拡充した。さらに,新たなデータ統合機能を使ってデータベースからテキストや画像を取り出し,パーソナル化した資料を作成することができる。

 PageMaker 7.0は2001年夏に米国とカナダで認定リセラー「Adobe Authorized Resellers」とオンライン・ショップ「Adobe Store」を通じて発売する。製品版の小売り価格は499ドル。前バージョンからのアップデート価格は79ドル。教員へは289ドルで製品版を提供する(アップデート価格は79ドル)。

 対応OSはMAC OS 8.6(「Apple Software Font Manager Update 1.0」付属),同OS 9.1,同OS X(「Classic」環境),Windows 98,同NT 4.0(「Service Pack 5」または「同6」が付属),同2000,同ME。

 なお,PageMaker 7.0は「Publishing Collection」の将来版に組み込む予定である。

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