3Comが業績見通しを下方修正,消費者向けケーブル/DSLモデム事業から撤退
米3Comが米国時間6月7日に,2001年3月~5月期の業績が事前の予測を下回る見通しであることを明らかにした。
売上高は4億5000万ドル~4億7500万ドルの見込み。事業再編に関する経費を考慮した場合,粗利率はマイナスに転じるとみる。流動資産は15億ドル~16億ドルと予測する。
正式な2001年3月~5月期決算の発表は6月26日を予定している。
さらに同社は,消費者向けケーブルおよびDSLモデム事業から撤退することも明らかにした。企業向けDSLルーターとモデム事業は継続する。
消費者向けケーブルおよびDSLモデムは,業界全体にわたって供給過剰となっており,価格と利幅の低下を招いている。3Com社は消費者向けケーブルおよびDSLモデム事業を廃止し,収益性の高い事業に注力するとしている。なお,現在受けている注文と保証への対応は行う。
また,同社は2月に1200人のレイオフを発表。3月21日に総額10億ドル規模のコスト削減計画を発表しており,4月23日にはパソコン向け接続機器事業およびネットワーキング事業を本体から分離する事業再編策を明らかにした。さらに5月7日には,約3000人の追加人員削減策を発表している。
◎関連記事
■米3Comが,全従業員の30%に当たる約3000人の人員削減計画を発表
■米3Comが本社をスリム化,二つの事業を分社へ
■米3Com,大規模なリストラ計画で消費者向けインターネット端末を廃止
■米3Comが約1200人の人員削減策を発表,従業員の13%
■デザインを工夫し狙うは家庭,3Comがネット端末「Audrey」を出荷
■3Comが無線ネット技術のNomadicを買収,『デジタル・ホーム』構想を強化
[発表資料へ]