米Amazon.comが米国時間5月18日に,無料の映画情報サービス「In Theaters」を始めたことを明らかにした。ユーザーの郵便番号をもとに地域を特定した上映時間をはじめ,公開中の映画の批評などを提供する。

 「In Theatersは劇場公開映画のための効率的なオンライン・マーケティング・チャネルである。我が社の技術を使って,ユーザーの好みにあった映画を的確に推薦する」(Amazon.com社設立者兼CEOのJeff Bezos氏)。

 In Theatersの開設にあたっては,映画情報のデータベースを持つ米IMDb.comが協力した。In Theatersで提供する主なツールやサービスは以下の通り。

・上映時間情報:ユーザーの郵便番号をもとに地域を特定し,パーソナル化した上映時間情報を提供する。

・上映時間の電子メール配信:上映時間情報を電子メールで毎週金曜日に無料配信する。上映地域はユーザーの郵便番号をもとに特定する。上映時間のほか,映画批評,写真,出演者情報などが含まれる。

・サイト機能:ユーザーの批評,検索機能,閲覧機能,パーソナル化した推薦映画情報,予告編のビデオ・ストリーミングなどが利用できる。IMDb.com社のコンテンツも提供する。

・人気映画リスト:公開中の映画で,Amazon.comユーザーに評判が高かったものをリスト表示する。定期的に更新する。

・パーソナル化したお薦め情報:過去の書籍,CD,ビデオなどの購入履歴をもとに,関連映画を推薦する。

 そのほかユーザーの感想や採点,専門家の批評を掲載する。

 また同社は,大手映画製作会社と劇場公開向け新作映画のプロモーションで協力体制を敷くことを発表した。提携関係に入ったのは米Buena Vista Pictures Marketing。契約金額などの詳細は明らかにしていない。なお,Amazon.com社はすでに米Touchstone Picturesと提携しており,映画「Pearl Harbor」のプロモーションを行っている。

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