米Microsoftが次期Windows「Windows XP(開発コード名「Whistler」)」のベータ2版のリリースを発表した。約50万のテスターに向けて,同社の開発者プログラムなどを通して配布する。米国時間3月26日にカリフォルニア州アナハイムで開幕したハードウエア・ベンダ向けの開発者会議「Windows Hardware Engineering Conference (WinHEC) 2001」で同社会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏が明らかにしたもの。

WindowsXPベータ2

 Windows XPでは,ユーザー・インターフェースを大幅に変更している。またInternet Explorer 6(IE6)や,Windows Media Player 8を組み込むほか,.NET構想に基づいたWebサービスへの対応を図っている。ベータ2版では,これらの機能や新たな画面デザインのテスト環境を公開する。なおこれらの画面デザインは,Windows XPのWWWサイト(http://www.microsoft.com/windowsxp/)で見ることができる。

 IE6については「Windows XPの基礎をなす機能」と同社では説明している。なお今回公開するIE6はベータ初版となる。Explorer Barの拡張やインスタント・メッセージングへの対応,画像の自動調整機能,プライバシ機能の強化などを行っている。またWindows Media Player 8は,DVD再生,MP3再生,CD再生と録音などの機能を備える。

 Windows XPの製品ラインは,家庭ユーザー向けの「Windows XP Home Edition」,企業ユーザー向けの「Windows XP Professional」,高性能ワークステーション環境を求めるユーザー向けの「Windows XP 64-bit Edition」で構成する。これらの最終版が一般に公開されるのは2001年後半になる予定。Windows XP 64-bit Editionでは大容量メモリへの対応を行うほか,技術/ビジネス・プロダクティビティ・アプリケーション向けの単一デスクトップ環境,開発/管理ツールなどを提供する。

 なお一般の消費者でも製品版出荷前のWindows XPを入手することができる。Microsoft社は「Windows XP Preview Program」と呼ぶ一般向けプログラムを用意しており,これに登録したユーザーは候補版(release candidate)のWindows XPを試すことができる。詳細は同社のWWWサイト(http://www.microsoft.com/windowsxp/preview/default.asp)に掲載している。

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