ハード・ディスク装置(HDD)ベンダ大手の米Western Digitalが米国時間3月12日に,SAN(storage area network)管理ソフトウエア市場に特化した新会社の設立を明らかにした。

 子会社である米ConnexからSAN管理ツール「SANavigator」の事業を別会社として独立させる。新会社の名称は製品名と同じ「SANavigator」。

 「企業のストレージ・ネットワークがますます複雑化するとともに,SAN市場は急速に成長している」(Western Digital社社長兼CEOのMatt Massengill氏)。

 新会社は既存のSANavigator製品をベースとしたストレージ管理ソフトウエアの開発と,特定の販売チャネルを通じたマーケティングを行う。従業員を増やす予定も立てている。

 「経営を別にすることで,業界における提携関係の拡充や出資パートナの獲得,マーケティング戦略の遂行に積極的に取り組む」(Connex社社長兼COOのMichael Williams氏)としている。

 新会社の社長兼COOには,Connex社ソフトウエア・エンジニアリング部門副社長でSANavigator製品の開発責任者を務めたRobert Wright氏が就任する。

 Connex社は引き続きWilliams氏が指揮を執り,NAS(network attached storage)システムやソフトウエアに注力する。

 ちなみに米Gartner Groupによると,ストレージ管理ソフトウエア市場の規模は1999年の42億ドルから2004年には147億ドルまで成長するという。

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