米Microsoftが米国時間2月13日に次期Windows「Windows XP(開発コード名「Whistler」)」を披露した。同時にWindows XPのベータ2版のリリース予定などについても正式に明らかにした。シアトルで開かれた“Experience Music Project”のイベントで,同社の会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏が発表したもの。
Microsoft社はすでにWindows XPを家庭ユーザーと企業ユーザーの両方に向けることを明らかにしていたが,その名称はそれぞれ「Windows XP Home Edition」と「Windows XP Professional」となる。ベータ2版のリリースは3月を予定し,同社の顧客や,パートナ企業,ベータ・テスタの特定グループに向ける。製品版は先の発表通り2001年下半期を予定する。
「人々がパソコンでしたいことはどんどん広がっている。Windows XPはこういった人々の夢をもとに開発された」(Gates氏)。
Windows XPは,強化版のWindows 2000エンジンをベースに,新たなユーザー・インターフェースを備える。Windows 95以来の大きな変更である。パソコンとデバイス,サービスを統合することでパーソナル・コンピューティングの「エクスペリエンス(体験)」を拡張する,という。なお同社では,Windows XPを.NET構想の提供にとって重要なステップとなる製品を位置づけている。.NET構想をベースに,人々とソフトウエア,インターネットの関係を再構築するとしている。
Windows XPのインターフェースは大幅に変更された。この新しい外観でタスク・ベースの操作を容易にする。デスクトップはシンプルになり,すっきりしたデザインが特徴で直感的な操作の実現を図っている。改良は顧客からのフィードバックと研究開発の成果だという。Windows XPの画面デザインはhttp://www.microsoft.com/windowsxpで見ることができる。
またWindows XPは機器,デジタル・メディア,WWWサービスを取り巻くパソコン環境を拡張し,ユーザーによりリッチな体験を提供するという。このことを説明するものとして同社は会場で,デジタル・カメラやスキャナを使ったパソコンへのコンテンツのコピーや,閲覧,印刷,共有などのデモを行った。またデジタル音楽コレクションの作成や,WWW上のムービーの検索,閲覧,自作ホーム・ムービーの編集,共有,DVD再生などについてもその簡便さをアピールした。
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