米National Semiconductor(NS)が米国時間2月6日に,サンディエゴに拠点を置く米innoCOMM wirelessを買収することで合意に達したことを明らかにした。買収金額は約1億3000万ドル。取引は2001年2月中に完了する予定である。

 innoCOMM社は1998年設立された,無線ネットワーキング製品向けLSI開発を手がける企業。設立当初の名称は「Analog Circuit Technologies」。

 National社はinnoCOMM社の無線技術者45人をはじめ,技術ノウハウや製品設計能力を獲得する。InnoCOMM社は「Bluetooth」や「HomeRF」などの短距離通信向けから「IEEE 802.11」対応の無線LAN(local area networking)といった長距離通信向けまで幅広い無線技術をもっている。

 「今回の買収により,National社は無線関連製品の開発促進を図る」(NS社Analog Group部門執行副社長兼ジェネラルマネージャのPatrick J. Brockett氏)。

 また,National社はサンディエゴにアナログ/無線開発施設を所有しており,当施設における無線事業拡充も視野に入れる。

 innoCOMM社はNational社のWireless Group部門に移管され,開発センターとして事業を進める。両社の技術を組み合わせCMOS製造技術を利用した製品は,National社会計年度2001年下半期に市場投入する予定である。

◎関連記事
LSIのコスト高がネック,Bluetoothの普及は2002年以降に
「Bluetooth機器は2005年に10億台規模へ」,In-Statが予測
2005年のBluetooth対応機器の出荷台数は14億台超,米Allied Business
Motorolaのパソコン向け製品がBluetoothの認定を取得
いよいよ発進Bluetooth,Motorolaの認定取得がキッカケに
IEEE 1394の業界団体,無線LANとの相互運用性を検討する作業部会設立
無線LANで動画データを受信,新規格IEEE802.11eは家庭ネットに向く

[発表資料へ]