米IBMが米国時間2月1日に,ディスクの回転数が1万5000rpmで記憶容量が36Gバイトのハード・ディスク装置(HDD)「Ultrastar 36Z15」を発表した。
回転待ち時間は2.0ms,読み出し時の平均シーク時間は3.4ms。データ転送速度(media transfer rate)は647Mビット/秒である。
主な用途として,WWWホスティング,電子商取引向けアプリケーション,顧客データ管理,オンライン・トランザクション処理,データ分析などに向ける。
容量は36.7Gバイトと18.4Gバイトの2種類を用意した。面記録密度は1平方インチ当たり10.7Gビット。4Mバイトのキャッシュ・メモリを備える。GMRヘッド数は36.7Gバイトの製品が12個,18.4Gバイトの製品は8個を使う。インタフェースはUltra160 SCSIもしくはUltra320 SCSI,1Gビット/秒か2Gビット/秒のFibre-Channel Arbitrated Loop(FC-AL-2)である。
IBM社が実施したベンチマーク・テスト結果によれば,「Ultrastar 36Z15」は現行の回転数1万5000rpmの製品群と比べ最大25%,1万rpmの製品群と比べ最大50%高速という。消費電力と騒音は1万rpmの製品と同程度に抑えている。
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