ハード・ディスク装置(HDD)ベンダ大手の米Western Digital(WD)が米国時間10月16日に,民生機器向けストレージ製品の新会社「Keen Personal Media(PM)」を立ち上げたことを明らかにした。

 広帯域接続向けソフトウエア/サービス,ハードウエアなどを提供する。テレビやインターネットのコンテンツ管理,TVベースの電子商取引などに焦点を当てる。「Multiple System Operators(MSO)やペイ・パー・ビュー,ビデオ・オン・デマンド,インタラクティブTV,T-commerce(TVベースの電子商取引)といった分野に向けた製品やサービスを展開していく」(Keen PM社)。

 Keen PM社は,ディジタル・ビデオ・レコーダ向けストレージ管理サブシステム・ソフトの開発およびライセンス供与で米Scientific-Atlantaと提携関係に入ったことも明らかにした。Scientific社は,セットトップ・ボックス(STB)や広帯域伝送ネットワーク,ビデオ,データ通信,音声ネットワークなどに向けた双方向ディジタル放送システムを手掛けるベンダである。

 Keen PM社がScientific社にライセンス供与するのは,パーソナル・ビデオ録画用ソフト「TV4me」のコンポーネントなど。視聴者ごとに関心のあるTV番組を記憶し,それに従って自動的に番組を推奨・検索し,番組をSTBのハード・ディスク装置にダウンロードする。ユーザは番組を見たい時にいつでも再生できる。このTV4meをScientific社の「PowerTV Operating System」と統合し,STBに組み込む。

 また,Keen PM社のパーソナル・ビデオ録画機向け周辺機器「SideCar」をScientific社のSTB「Explorer」と組み合わせる。TV4me搭載のSideCarを組み込んだSTBを12月にリリースする予定である。

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[発表資料]