米IBMが米国時間1月17日に,2000年第4四半期と通年の決算を発表した。第4四半期の売上高は256億2000万ドルで前年同期比6%の増収。純利益は26億7000万ドルで,前年同期から28%増加した。メンフレームとストレージなどが好調で,パソコンの不振を補った。

 1株当たり利益は1ドル48セント。前年同期の1ドル12セントと比べて32%増加。粗利率は37.7%で,前年同期の36.7%から1ポイント上昇した。

 地域別でみた売上高は,米国が108億ドルで前年同期比3%増,欧州/中東/アフリカが74億ドルで同3%増,アジア太平洋は50億ドルで同13%増だった。OEM向け売り上げは24億ドルと10%伸びた。

 部門別では,ハードウエアの売上高が114億ドルで前年同期と比べて10%の増収。サーバー,ストレージ,テクノロジー系ハードウエアの全カテゴリで成長をみせた。メインフレーム分野では2000年12月半ばに出荷を開始した「eServer z900」が牽引し,出荷台数が2倍に増加した。またUNIXサーバー「pSeries」が大きく成長し,「iSeries」も全ての地域で伸びた。

 グローバル・サービス(Global Services)は92億ドルで5%増,ソフトウエアは36億ドルで1%の減収となった。

 通年の決算は,売上高が884億ドル。前年の875億ドルと比べて1%増。純利益は81億ドルで前年の77億ドルから16%の増益となった。1株当たり利益は前年の4ドル12セントから19%増え,4ドル44セントだった。

 通年の売上高を地域別でみると,米国が386億ドルで前年比1%減,欧州/中東/アフリカが243億ドルで同5%減,アジア太平洋が177億ドルで同16%増だった。OEM向けは78億ドルで同1%減少した。

 部門別では,ハードウエアが378億ドルで前年に比べて横這い,グローバル・サービスが332億ドルで同3%増,ソフトウエアは126億ドルで同1%減だった。

 2001年度の見通しについては「米国経済の先行き不安はあるが,我が社の幅広い製品に加え,アジアと欧州事業が米国市場の低迷を穴埋めするだろう。好調な1年になると期待する」(IBM社会長兼CEOのLouis V. Gerstner, Jr.氏)と述べた。

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