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記者の眼

アラン・ケイ氏に聞く「コンピュータで子供に何を教えるか?」

谷島宣之 2005/02/04 ITpro

 筆者の本業は記者である。この4月に記者生活丸20年を迎えるが,学生時代の終わりには教師になろうと思っていた。教育実習もしたし,教員採用試験も受けた。一応,理科系の出身なので数学教師の免状を持っている。ところが色々あって教師にはならず記者になってしまった。日経コンピュータ編集部に配属された後になっても教育への関心は持っていて,編集会議で「CAIの記事を書きたい」などと提案していた。

 もはや「CAI」は死語であろう。この原稿を書くために,CAIは何の略であったか思い出そうとしたが駄目であった。「CA」はCADとかCASEのCAで,確か「Computer Aided 」または「Computer Assisted」の略だが「I」が何であるかがどうしても思い出せない。やむをえずインターネットで調べてみると「CAI(Computer Assisted Instruction)」と出ていた。今ではeラーニングというのであろうか。

 さて日経コンピュータの編集会議で「CAIの記事を書きたい」と提案した筆者に対し,一人の先輩記者がこんな助言をしてくれた。19年くらい前の話である。

 「人間がやっている仕事をそのままコンピュータに載せただけでは大して意味がない。CADはある段階から,人が図面を手書きする以上のことがやれるようになり,それから急速に普及した。ところが現状のCAIはまだそうなっていない」

 編集会議の後,近所の焼き肉屋でビールを飲みながらの会話であったと記憶する。この先輩はあるメインフレーマでCADの開発を少しやってから転職して記者になった人であった。たまたま一緒にいたもう一人の先輩が相づちをうった。

 「そうそう。設計図なら貯め込んでおく意味があるけど,谷島の勉強結果なんかコンピュータに入れておいて何の意味があるの。コンピュータはもっと面白いことに使わないと」

 この先輩はAI(人工知能)とか並列コンピュータとか,ちょっと変わったことばかり書いていた。しばらくして日経コンピュータを離れ,日経AIというニューズレターを創刊し編集長に収まった。その後,日経AIは田口潤氏(現・日経コンピュータ編集長)に委ね,自分は若者向けパソコン雑誌を創刊するなど,いつも楽しそうな仕事をしていた。

 こんな会話をしたからではないが,CAIの記事は結局書かずじまいだった。「コンピュータと教育」というテーマは時々思い出したが,特に調べたりせず,20年近く経ってしまった。

アラン・ケイ氏とSqueak

 2004年11月,アラン・ケイ氏のスピーチを聞く機会に恵まれた。グローバル情報社会研究所(ReGIS)の藤枝純教社長が企画した「ケイ氏を励ます会」に入れてもらったのである。筆者がケイ氏に会うのは2度目だった。

 前回会ったのは2003年1月のことで,このときもReGISの藤枝氏が主催した「ケイ氏を囲む会」においてであった。2003年1月の会合の様子は「アラン・ケイ氏,大いに語る」と題し合計10回に分けてIT Proで報告した(第1回はこちら)。

 筆者は現在「イノベーションをどうやって創出するか」をテーマにした新雑誌「日経ビズテック」の編集をしている。このため数々のイノベーションを生み出したゼロックスのパロアルト研究所時代の話(記事へ)の続きをケイ氏から詳しく聞きたいところである。

 ただし今回の「励ます会」のテーマは教育であった。ここまで書いた理由があるので筆者はコンピュータと教育の話に関しても大いに興味があった。実は前回もケイ氏は教育について色々と発言されていた(関連記事,「子供の教育は言葉を覚えてから」,「Squeakについて」)。

 ケイ氏は現在,米ヒューレット・パッカードのフェローであり,自ら設立したビューポインツ・リサーチ・インスティチュートと呼ぶ組織の代表も務めている。この組織はケイ氏が開発した「Squeak」と呼ぶ開発環境の普及に取り組んでいる。今回のスピーチと質疑応答はSqueakに関するものであった。

 今回の会合のテーマをSqueakに絞ったのは藤枝氏のアイデアである。「世界各国のIT企業やエンジニアがSqueakを支援する活動をしている。日本でも様々な活動があるものの,まだまだのところもある。コンピュータはビジネスにも,ビジネス以外にも有用である。ビジネスの世界の方々にSqueakを知ってもらい,日本流のSqueak活用方法を考え世界に発信してもらいたい」。こう考えて今回の会を企画したそうだ。実際,出席者は中央官庁のIT政策責任者,大手IT企業の役員,大手ITユーザーの役員といった方々であった。

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