レノボ・ジャパンは2019年7月16日、エッジコンピューティング向けデバイスに参入し、エッジ向け超小型パソコンの新製品2種を同日から販売すると発表した。都内で開催したイベント「Transform 3.0」では新製品の「ThinkCentre M90n-1 Nano IoT」と「ThinkCentre M90n-1 Nano」を展示し、開発中のエッジサーバー「ThinkSystem SE350」も公開した。
「IoT(インターネット・オブ・シングズ)が普及してITとOT(制御技術)がすごいスピードで融合するなか、エッジデバイスの必要性は高まっている。個人情報保護や通信面での課題を解決するため、クラウドからエッジに回帰する流れが生まれている」。説明会に登壇した同社の安田稔執行役員副社長はこう強調した。
ThinkCentre M90n-1 Nano IoTはエッジコンピューティングに特化した小型ゲートウエーである。Windows 10 Pro 64bitとIntel Core i3 プロセッサーを搭載したモデルを用意するなど、デスクトップパソコン並みの性能を備える。
エッジデバイスが置かれる厳しい環境に対応するため、外部にもヒートシンクを搭載したファンレス構造を採用した。50度までの動作保証温度を実現し、ほこりの吸い込みによるトラブルをなくせるという。無線通信はWi-FiとBluetooth、LTE(4G)、LoRaWanに対応する。
本体寸法は約179×34.5×88ミリメートル、重さは約720グラム。価格は4万5000円(税抜)からである。
ThinkCentre M90n-1 NanoはIoT向け小型パソコンだが、オフィス用のパソコンとしても使える。低消費電力が特徴で、同社によると1台当たり年間1500円のコストを削減できるという。USB Type-Cで給電できる同社のモバイルバッテリーにつないで使うことも可能。
本体寸法は約179×22×88ミリメートル。ゴルフボールだと横幅4個分、奥行き2個分相当の大きさという。重さは約505グラム、価格は7万4000円(同)から。