米ブロードビジョンは、メール/チャット/コンテンツ共有/グループウエア/SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の機能を一つの画面に統合したコミュニケーションソフト「Vmoso」を開発したベンダーである(関連記事:メールやチャット/SNSを単一画面に統合したソフト「Vmoso」)。8月下旬の国内販売開始に合わせて来日した同社の社長兼CEO兼会長に、企業向けコミュニケーションソフトの動向を聞いた。

(聞き手は日川 佳三=ライター)

企業向けコミュニケーションソフトの新製品「Vmoso」を開発した経緯は。

写真●米ブロードビジョン社長兼CEO兼会長のピーホン・チェン氏
写真●米ブロードビジョン社長兼CEO兼会長のピーホン・チェン氏
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 元々は、社内文書をWebで共有する用途を狙って、Webポータルソフトの開発に注力してきた。当時のWebポータルは、会社が作成した文書を社員に配信する用途で使われていた。1999年ごろのことだ。

 2007年ごろに世界が変わった。社員が自ら作成した文書や、社外から持ってきた文書を共有する使い方が求められるようになった。こうした経緯で、これらの機能を備えた新ソフト「クリアベイル」(Clearvale)の開発に着手した。

 2007年当時は、競合他社を含め、社員のための新しいスタイルのコミュニケーション方法を作ろうとしていた。社員なら誰でもコンテンツを生成して配信できるようにする。こうすることで、電子メールを置き換えられると思っていた。後から分かったことだが、電子メールを置き換えるのは難しい。

 2010年には、世の中がさらに変わった。SNSが普及し、デバイスもパソコン中心からモバイルへと主軸が移ってきた。そこで、クリアベイルの第二世代を作ることにした。こうして生まれたのがVmosoだ。Vmosoの名前は、Virtual(バーチャル)、Mobile(モバイル)、Social(ソーシャル)の頭文字になっている。

クリアベイルでは電子メールを置き換えられなかったのか。

 クリアベイルのようなWebポータル型のソフトウエアでは電子メールを置き換えられない。Webポータルは、ユーザーからプル型でアクセスしに行かなければならないからだ。社員は業務に追われており、Webポータルにアクセスする時間を割くことができない。

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