商用ソフトウエアのライセンスというか、値段は分かりにくいものです。「クラウドが起こす副作用!ライセンス費の無駄」という短期連載を公開したのですが、改めてこう感じました。

 連載で取り上げたのはマイクロソフトのWindows ServerとSQL Server、オラクルのデータベース、IBMのWebSphere Application Server、SAPのERPといった代表的なソフトですが、それぞれでライセンスの考え方が異なります。プロセサ数なのか利用者数、あるいは接続端末数なのか、といった課金の単位が違います。仮想化の進展でプロセサ数も単純には計算できなくなりました。一つの製品で、複数のライセンス体系を用意している例もあります。

 実際に使うとなれば、利用を開始する時点でかかる費用だけでなく、保守料の問題も考えなければなりません。クラウドサービスと比較している時には、利用期間も想定する必要があります。

 書いているだけで分からなくなってきましたが、選び方で値段が変わります。悩まれている方も多いのか、最近では最適なライセンスを進言するコンサルティングビジネスも生まれているようです。

 もっとも見方を変えれば、分かりにくいからこそ、少しでも利益を上げたいIT会社と利用コストを引き下げたい利用者側の腕の見せ所になるのかもしれません。

 各回の記事は以下のとおりです。ご一読ください。