米Infonetics Researchが,企業向けルーターの世界市場に関する調査結果を米国時間2月15日に発表した。2005年の出荷台数は前年に比べ14%増えたが,価格低下圧力の影響を受けて売上高は33億ドルとなり,前年の34億ドルを3%下回った。ただし2005年第4四半期の売上高は9億1000万ドルで,前期に比べ6%増加した。

 分野別ではセキュア・ルーターの伸びが大きく,2005年の売上高は8億300万ドルを超え,前年の3億6300万ドルの121%増。出荷台数は3倍近く増えたという。「売上高は出荷台数に同期しなかったものの,需要は硬調だ。標準的なルーターからセキュア・ルーターへの移行が加速しており,セキュア・ルーターの売上高急増と,出荷台数の3倍増につながった」(Infonetics Researchディレクティング・アナリストのMatthias Machowinski氏)。

 メーカー別では,米Cisco Systemsが他社を大きく引き離し,市場シェアは売上高ベースが81%,出荷台数ベースが71%だった。セキュア・ルーター分野の出荷台数および売上高ベースの市場シェア第2位はHauwei,企業向けルーターの売上高ベースの市場シェア3位はカナダNortel Networks。

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