米Infonetics Researchが,サービス・プロバイダ向けルーターおよびスイッチの世界市場に関する調査結果を米国時間6月2日に発表した。それによると,2005年第1四半期の売上高は16億3000万ドルで,前期と比べた増加率は1%未満という。前年同期比では16%増となる。IPルーター分野の売上高は11億ドルで,前期比7%増,前年同期比25%増だった。

 当期の状況について,Infonetics Research社アナリストのKevin Mitchell氏は「(第1四半期は)通常売り上げが伸びる第4四半期に続く期間なので季節的に落ち込みやすいものだが,当期は好調なIPルーターの影響が大きく,意外にも全体的に活発だった」と述べる。「同市場の成長は,IPルーターに支えられる状態が続く。当期の総売上高のうち,IPルーターおよびスイッチがルーターの70%を,スイッチの30%を占めた」(同氏)

 同社は,2008年における同市場の総売上高が89億ドルに達すると予測する。そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・米Cisco SystemsのIPルーターの売上高は,前期比8%増,前年同期比9%増。市場シェア58%を獲得し,首位を維持した
・第2位は米Juniper Networksで,売上高が前期比1%増,前年同期比57%増加。シェアは27%
・第3位はNEC。米Redback Networksと中国Huaweiがそれに続く

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