米Infonetics Researchは,通信/データ通信機器市場に関する予測を米国時間8月24日に発表した。それによれば,2004年の同市場における世界の売上高は575億ドルだったが,2008年までに798億ドルに成長するという。

 同市場では,企業向けスイッチとルーターの売上高が大部分を占めているが,この先数年の成長は,企業向けテレフォニ機器の急増とともにサービス・プロバイダの次世代音声機器,ブロードバンドCPE(加入者宅内端末装置),無線LAN機器,セットワーク・セキュリティにけん引されるという。

 「通常,同市場の売上高の上昇は,健全な世界経済を反映している。同部門においては,2つの重要な市場動向も単独の要因として市場の成長に関係している。そのひとつは,世界中の人がブロードバンドを介したネットワークとインターネットで通信していること。もう1点は,サービス・プロバイダは音声を統合したデータ・ネットワークに移行していること。そのどちらにもセキュリティに対する懸念が付きまとっている」(同社主任アナリストのJeff Wilson氏)

 調査の結果,米Cisco Systemsは,企業向けスイッチとルーターの売上高を強みに,世界の通信/データ通信製品市場のシェア34%を獲得して2位以下に大差をつけて首位を獲得した。光,音声,ブロードバンド製品を提供するカナダのNortel NetworksとフランスのAlcatelがそれぞれ2位と3位に続いている。

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