中国のLenovo Group(聯想集団)は2005/2006会計年度第3四半期(2005年10~12月期)の決算を現地時間1月26日に発表した。連結売上高は311億香港ドル(約40億米ドル)で,前年同期と比べ392%増加した。純利益は3億6500万香港ドル(約4700万米ドル)で同12%増加した。

 1株当たりの基本利益4.12香港セントで,前年同期の4.37香港セントから減少した。EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は前年同期比156%増の9億2900万香港ドル。

 当期は引き続き中国市場が好調で,2005年5月に米IBMから買収したパソコン事業も貢献している。当期のパソコン出荷台数は,前年同期と比べ12%増加した。

 中国市場の売上高は115億香港ドルで,同社全体の37%を占めた。中国以外の市場では米大陸の成長が著しい。米大陸での売上高は89億香港ドルで,同社全体の29%。欧州/中東/アフリカ(EMEA)市場は,同社全体の22%にあたる70億香港ドルを創出した。アジア太平洋地域(中国を除く)は37億香港ドルで,同社におけるシェアは12%。

 ノート・パソコン事業は,出荷台数が前年同期と比べ18%増加,売上高は151億香港ドルで同社全体の49%を占めた。デスクトップ・パソコン事業は,出荷台数が同10%増加し,売上高は140億香港ドルで同社全体の45%。携帯電話事業は,出荷台数が2倍以上伸び,190万台を超えた。売上高は同238%増の14億香港ドルとなった。

 同社会長のYang Yuanqing氏は「買収したパソコン事業は3期連続で利益を上げており,取締役会の予測通りだ」と述べた。しかし,地域ごとの業績には開きがあり,「ビジネス・モデルを改善し,製品ラインを強化し,事業の効率化に注力すれば,世界全体にわたる利益性を最適化できる」(同氏)と語った。

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