米Intelが,2005年第4四半期と2005年通期の決算を米国時間1月17日に発表した。2005年第4四半期の売上高は102億ドルで,前期の100億ドルに比べ2%増,前年同期の96億ドルに比べ6%増だった。ただし,2005年12月に売上高予測の上限を下方修正して104億~106億ドルの範囲としていたにもかかわらず,下限値を下回る結果となった。
予測よりも売上高が少なかった理由について,Intel社は「デスクトップ・パソコン向けプロセサの出荷数と価格が見込みより下がった」ことを挙げる。
営業利益は33億ドルで,前期比7%増,前年同期比14%増。純利益は25億ドルで,前期比23%増,前年同期比16%増。1株当たり利益は40セントで,前期比25%増,前年同期比21%増。粗利率は2005年12月の時点で63%±1ポイントの中央値よりやや高くなるとしていたが,実際には61.8%となり,予測値に達しなかった。
地域別の売上高は以下の通り。
■表1 地域別の売上高(2005年第4四半期) ==================================================================== 地域 2005年Q4 前期比 前年同期比 ------------------------- ------------- ---------- ------------- アジア太平洋(日本を除く) 51億ドル 横ばい 16%増 米大陸 18億ドル 3.5%減 10%減 欧州 23億ドル 14%増 横ばい 日本 9.45億ドル 2%増 11%増 ==================================================================== 出典:Intel社
2005年通期の業績は以下の通り。売上高と営業利益が過去最高を記録した。
■表2 2005年通期の業績 ====================================================== 2005年 2004年 成長率 -------------- ------------ ------------ ---------- 売上高 388億ドル 342億ドル 13.5%増 営業利益 121億ドル 101億ドル 19%増 純利益 87億ドル 75億ドル 15%増 1株当たり利益 1.40ドル 1.16ドル 21%増 ====================================================== 出典:Intel社
同社は今後の見通しについても明らかにした。主な予測は以下の通り。
【2006年第1四半期】
・売上高:91億~97億ドルの範囲
・粗利益率:59%±1ポイント
・費用(研究開発費とマーケティングおよび一般管理費):約33億ドル
・株式投資や利息などによる利益:約1億4000万ドル
【2006年通期】
・売上高:前年比6~9%増
・粗利益率:57%±数ポイント
・費用(研究開発費とマーケティングおよび一般管理費):約66億ドル
・研究開発費:約65億ドル
・設備投資費:69億ドル±2億ドル
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