米Hewlett-Packard(HP)は,ブレードPCの新モデル「HP bc1500」を米国時間11月7日に発表した。新モデルでは,これまで採用されていた米Transmetaのプロセサ「Efficeon」に代えて,米AMD製の省電力版「AMD64」を搭載している。

 bc1500は,同社の企業向けのブレード型デスクトップ・システム「Consolidated Client Infrastructure(CCI)」の構成要素に加えられた新しい製品。CCIは,中央のデータ・センターに設置するHP Blade PCとアクセス端末で構成される。

 同社は,CCIについて,企業のコンピューティング・リソースやストレージ・リソースを統合して最適化し,より優れたセキュリティと管理を実現しながらエンド・ユーザーにはパーソナル化したデスクトップ機能を提供できるようにするもの,と説明している。同社の試算によると,CCIでBlade PCを導入することにより,企業はデスクトップ・パソコンを利用した場合と比べてTCOを最大50%削減できるという。

 CCIでは,ユーザーは「HP Compaq Thin Client」といったの端末を通じてブレードPCにログインできる。アクセスしたユーザーには,1つのブレードが動的に割り当てられ,どのブレードからでもネットワーク化されたストレージに格納された個人のデータにアクセスできる。

 HP CCIソリューションは現在,米国とオーストラリアで提供されている。価格は地域によって異なる。bc1500は,3年間の「Advanced Exchange」保証が付属する。

 CCIインフラに関する詳細は,同社Webサイトに記載されている。

 HP社は同年10月に,ブレード・サーバー管理ソフトウエアを手がける米RLX Technologiesを買収することで合意に達したことを明らかにしている。同社は,RLX社の「RLX Control Tower」をブレード・サーバー上のLinux管理ソリューションとして提供していく予定。Linux,UNIX,Windowsといった複数のOSの環境に向けた統合インフラ管理ソリューションの提供を目指すという。

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