米Hewlett-Packard(HP)は米国時間4月26日に,企業向けのブレード型デスクトップ・システム「Consolidated Client Infrastructure(CCI)」の構成要素であるブレードPC「HP Blade PC bc1000」の出荷開始を発表した。

 CCIは,HP社が2003年12月に発表した新たなコンピューティング・システムで,「企業がコンピューティング・リソースやストレージ・リソースを統合して最適化し,より優れたセキュリティと管理を実現しつつ,エンド・ユーザーにはパーソナル化したデスクトップ機能を提供できるようにする」(HP社)というもの。中央データ・センターに設置したHP blade PC bc1000とネットワーク・ストレージ,それにアクセスするための「HP Compaq Thin Client」などの端末を組み合わせる。

 「CCIを利用することで,すべてのインフラを,より安全で保守が簡単なデータ・センターに移行できる。最近の調査によると,大企業が従来のパソコン1台にかける保守費用はライフサイクル全体を通じて8000ドルにのぼるという。CCIならこのITコストを50%節減できる」(HP社North America Personal Systems Group部門企業向けパソコン担当バイス・プレジデントのKeith LeFebvre氏)

 HP Blade PC bc1000は,動作周波数1.0GHzの米Transmeta製プロセサ「Efficeon 8000」を搭載する。40GバイトのUltra ATA/100ハード・ディスク・ドライブ,最大1GバイトのDDR SDRAMを備える。価格は1ブレード当たり820ドルから。北米のみで購入可能だが,他の国でも販売を開始する予定。

 またHP社は,HP Blade PC,HP Compaq Thin Client,ネットワーク・ストレージから成るカスタム化したCCIも用意する。導入,トレーニング,サポート契約を含み,1シート当たり約1399ドルから。

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