東芝と同社傘下の米Toshiba America Electronic Components(TAEC)が米Lexar Mediaとのあいだで係争中のNAND型フラッシュ・メモリーに関する機密情報盗用の裁判で,カリフォルニア州サンタクララの高等裁判所はLexar社の主張を認め,東芝側に4億6536万8000ドルの損害賠償支払いを命ずる判決登録を行った。東芝とTAEC社が東京と米国で現地時間10月14日に明らかにしたもの。

 判決登録とは,陪審団の評決結果を裁判所が登録する手続き。登録後も見直しを求める申し立ては可能である。東芝側は「NAND型フラッシュ・メモリー技術は当社が開発したものである。今回の陪審団の判断は誤っており,これを正すために今後もあらゆる法的手段を講じていく」としている。

 なおLexar社が東芝側に求めていた該当フラッシュ・メモリー製品の販売差止請求については,同裁判所は認めないとの判断を下した(東芝の発表資料

◎関連記事
米Lexarが東芝に勝訴,フラッシュ・メモリーの機密情報盗用で賠償金約3億8000万ドル
米Lexarとソニー,フラッシュ・メモリー分野のクロスライセンス契約を拡大
米Lexarが富士写真フイルムによる特許侵害訴訟に反論,「戦略的な行動に過ぎない」
韓国Samsungが半導体工場拡充に330億ドル投資,2012年までに研究/量産ライン9本を新設
韓国Samsung,50nmプロセスで16GビットNAND型フラッシュ・メモリーを開発,06年後半に量産開始
「MP3プレーヤ市場はフラッシュ・タイプがけん引,2009年に計9億4550万台」,米調査
「2005年8月の世界半導体市場は前月比3.2%増,エンド・マーケット需要が好調」,SIA調査
「2004年米企業の機密情報漏洩による損害は1330億ドル」,米Provizio

[発表資料へ]