米Lexar Mediaは米国時間9月19日に,富士写真フイルムと同社米法人Fuji Photo Film U.S.A.が同社を特許侵害で訴えたことについて声明を発表した。Lexar社は「この訴訟は,当社が富士写真側を相手取って2002年7月に起こし,現在係争中の特許侵害訴訟に関連する戦略的な行動だろう」と述べる。

 富士写真側は今回,Lexar社のフラッシュ・メモリー・カード製品に特許を侵害されたとして,2005年9月16日にニューヨーク州南地区連邦地方裁判所で提訴した。対象としている特許は以下の3件。

・米国特許番号5,303,198:
 タイトルは「Method of recording data in memory card having EEPROM and memory card system using the same」。1991年7月5日に申請し,1994年4月12日に成立した。クレーム数は4件

・米国特許番号5,386,539:
 タイトルは「IC memory card comprising an EEPROM with data and address buffering for controlling the writing/reading of data to EEPROM」。1991年8月29日に申請し,1995年1月31日に成立した。クレーム数は12件

・米国特許番号5,390,148:
 タイトルは「Method of rewriting data in EEPROM, and EEPROM card」。1993年2月22日に申請し,1995年2月14日に成立した。クレーム数は20件

 Lexar社上級副社長兼顧問弁護士のEric Whitaker氏は「富士写真側が侵害されたと主張する特許をとりあえず調べた限り,当社のフラッシュ・メモリー・カード製品が(該当する特許技術を)利用しているとは思えない」とする。「このような訴訟を起こされても,富士写真から当社の特許を守る行動はやめない」(同氏)

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