米Forward Conceptsが,無線LAN(Wi-Fi)/無線ブロードバンド(WiMAX)向け装置およびLSI市場に関する調査結果を米国時間9月8日に発表した。それによると,2005年に無線LAN装置の平均販売価格は23%低下するものの,市場規模は前年比6%増の52億ドルに拡大するという。次世代無線LAN仕様IEEE802.11nやWi-Fi向けVoIPに対応した装置の登場,既存Wi-Fiのインフラ拡張などが2006年の継続した成長を招き,市場規模は59億ドルになると予測する。

 IEEE802.16dおよび同802.16eといった規格に準拠したWiMAX関連装置の市場は,2005年に7200万ドル規模となる。2009年まで年平均130%のペースで拡大し,20億ドル強に達する。

 WiMAXについて,Forward Concepts社のCarter L. Horney氏は「Wi-Fiと第3世代携帯電話の両方を補完する」とみる。「固定向けの802.16d対応システムは,DSLやケーブル・ネットワークの利用が難しい地域でWi-Fiホットスポット用バックボーンとして利用できる。モバイル用途の802.16e対応システムは,ここ数年間は主流の座を守るWi-Fiインフラを補強することになるだろう」(同氏)

 802.16d対応LSIは2005年に出荷が始まり,同年中に540万ドル売り上げると見込む。802.16e対応LSIは2006年にサンプル出荷を開始し,毎年209%拡大して2009年には4億8900万ドル規模になる。

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