米Infonetics Researchは無線ブロードバンド規格WiMAX(IEEE 802.16a)対応装置市場に関する調査結果を米国時間7月28日に発表した。それによると,WiMAX装置の世界売上高は1640万ドルに達しており,2005年の売上高は1億2450万ドルに成長する見込みという。

 WiMAXは当面,無線用バックホールとして利用されるが,2007~2008年にはモバイル向けの導入が始まる。「IEEE802.16eが承認を受け,WiMAX対応のクライアント装置が市場投入されれば,WiMAXが市場で本格化する」(同社)

 Infonetics Research社のRichard Webb氏は「WiMAXは,ホットスポットに帯域幅を拡大するWiFi向けバックホールだけでなく,3Gネットワークにとっても戦略上重要な機会をもたらす」と述べる。

 「WiMAXは,DSL/ケーブルでのブロードバンドの代替技術になるかもしれない。また,移動性と携帯性を備えた,無線インターネット接続を実現する可能性がある」(同氏)

 アウトドア・メッシュ・ネットワークのアクセス・ノードは,現在,主に地方公共機関がモバイル・ワーカー向けのブロードバンド・ネットワークとして利用している。市場規模は小さく,2004年は880万ドルに過ぎなかったが,今年は1億1040万ドルまで成長する見通し。

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