2009年度予算前年度比,3月調査よりSCMとCRMの減少率が小幅に,インフラ系は減少率が拡大
出典:日経マーケット・アクセスINDEX:企業情報システム 2009年6月調査
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日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2009年6月調査で,2009年度(2009年4月〜2010年3月)のIT予算の前年度比の増減率を23の分野(7月16日付け記事参照)別に聞いたところ,前年度比の予算減少率の平均値が最も大きいのは「仮想化基盤,OSの購入」の38.9%減(平均の算出方法は下の「調査概要」参照)。次いでインフラ系の「アプリケーション(システム)間連携基盤系」の38.2%減,業務アプリケーションの「経営戦略系」の35.5%減だった(図1)。 逆に前年度比の予算減少率平均が最も小さい分野は,前回の2009年3月調査と同じく「特定業種業務(銀行勘定系,自治体徴税,医療情報化など)」の6.5%減,やや水が開いて目的別の「既存システムの再構築」の17.6%減,業務アプリケーションの「CRM・顧客関連」の19.8%減,「SCM」の20.2%減が続く。 前回2009年3月調査の結果と比較すると,「SCM」,「CRM・顧客関連」,「既存システムの再構築」の3分野は,前年度比の予算減少率の平均値が小幅になっており,投資意欲に復活の兆しが見える。一方,システム・インフラ系の全分野を含む残り20分野は,2009年3月調査時と比べて前年度比の予算減少率の平均値が拡大。拡大幅の最大は業務アプリケーションの「会計」の22.2ポイント・ダウン(3月調査では前年度比平均9.2%減→今回6月調査では同31.4%減)だった。 「仮想化基盤,OSの購入」予算は半数弱の回答者が「前年度の半減以下」図示していないが,今回の6月調査で前年度比の予算減少率の平均値が23分野中最大となった「仮想化基盤,OSの購入」は,回答の内訳を見ると「完全に削減」とした回答者が28.4%。「完全に削減」と「前年度の50%未満にまで削減」の2選択肢の合計比率では,23分野中最大の45.9%だった(次いで「生産管理」の43.4%,「経営戦略系の42.3%などが高率。最小は「特定業種業務アプリ」の24.2%。2009年3月調査では「仮想化基盤,OSの購入」の上記2選択肢の合計比率は29.4%だった)。 仮想化基盤ではVMwareの新版がすでに登場しHyper-Vの新リリースも目前,OSではWindows 7の出荷など,2009年度は需要を大きく喚起しそうに見える分野だが,「予算の前年度比増減率」で見ると意外にも「仮想化基盤,OSの購入」への投資意欲は失速気味,という結果になった。 平均予算額は基幹アプリとともにEAが3月調査より大幅増同じ23分野について2009年度予算を聞いた結果の平均額(図2,算出方法は下の「調査概要」参照)では,6分野が前回2009年3月調査での平均額を下回り,17分野は2009年3月調査の平均額を上回った。 7月16日付けの記事で紹介した第1四半期(2009年1月〜3月)と第2四半期(4月〜6月期)の分野別予算平均額と同様,平均額が前回2009年3月調査より大きく上昇したのは,業務アプリケーション系では「CRM・顧客関連」(約2470万円増),「SCM」(約1460万円増),「生産管理」(約1210万円増),「物流」(約920万円増),「人事・給与」(約800万円増)の5分野。 ただし直近四半期についての結果とやや異なり,2009年度予算額についての結果では,システム・インフラ系でも前回2009年3月調査より際立って大きく平均値が上昇した分野がある。「エンタープライズ・アーキテクチャー(EA)」(約2950万円増。前回調査では平均1275万円),「運用・危機対策系」(約1430万円増),「ストレージ系」(約1000万円増)の3分野だ。 平均予算額が前回2009年3月調査より低下した6分野のうち,インフラの「ネットワーク系(WAN,LAN,電話)」と「ハードウエア購入」,「新規システム開発」の3分野は比較的小幅な約90万〜約220万円のダウン。業務アプリケーション系の3分野はやや大幅で「特定業種業務」が約910万円,「経営戦略系」が約740万円,「会計」が約590万円のダウンとなっている。 直近四半期についての質問で2009年3月調査より平均予算額が低下したのは8分野だったが,そのうち「アプリケーション(システム)間連携基盤系」と「ソフトウエア購入」「既存システムの再構築」の3分野は,2009年度予算については2009年3月調査より平均予算額が上昇。逆に「会計」は直近四半期間では増額傾向だったのに対し,2009年度予算については2009年3月調査より平均予算額が低下した。 ■調査概要 連載新着連載目次へ >>
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