米メディアが,米Microsoftは米Yahoo!との提携を検討する可能性があると報じたことを受け,Microsoftは「当社の立場に変更はない。当社はYahoo!を買収することに関心はなく,両社間の交渉もない」とのコメントを米国時間2008年10月16日に発表した。

 米Bloombergの報道によると,フロリダ州オーランドで開かれた米Gartner主催の会議「ITXpo」において,MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏が「両社の取引は両社の株主にとって今でも経済的に意味を持つ可能性がある」と発言したという。これを受けて,Yahoo!の株価は11%上昇した。ただし同氏は,「オンライン検索広告分野での提携を今後も模索するかもしれないが,現時点で交渉はしていない」と付け加えた。また「Yahoo!は身売りする気はないだろう。おそらくまだ(1株当たり)33ドル以上の価値があると考えている」と語った。

 Microsoftは今年2月1日,Yahoo!に買収を持ちかけたことを発表(関連記事:【解説】米Microsoft,迷走の末の「Yahoo!買収」提案Microsoft,Yahoo!に446億ドルで買収提案,2006年からの買収持ちかけを認める)。これに対しYahoo!は,Microsoftの提示額が過小評価であるとし,直ちに提案受け入れを拒否した(関連記事:「著しい過小評価」,Yahoo!がMicrosoftの買収提案を拒否)。

 Microsoftは買収実現に向け役員入れ替えを目的とする委任状争奪戦に乗り出すなど,積極的な攻勢を仕掛けた(関連記事:ついに開戦! MicrosoftがYahoo!株主の委任状獲得に乗り出す)。

 Yahoo!は買収回避または提示額の引き上げを狙って業績見通しを公開した(関連記事:Yahoo!が今後3年の業績見通し公開,「Microsoftの提示額は過小評価」をアピールか)ものの,Microsoftが条件を変更することはなかった(関連記事:Microsoft,「Yahoo!買収の提示額は引き上げない」)。協議は平行線のまま,5月3日にMicrosoftは正式に買収案撤回を発表した(関連記事:【速報】Microsoft,Yahoo!への買収提案を撤回)。

 しかし5月18日には,Yahoo!のすべてを取得するのではなく,なんらかの取引を伴う方向で交渉を再開していることが明らかとなり(関連記事:MSがYahoo!と提携を検討中,「買収の再提案はない」としながらも可能性は残す),「1株あたり33ドル以上の価値をYahoo!株主にもたらす取引について交渉を続けていた」(Microsoftが),6月12日に,部分的な買収も無いとして,交渉打ち切りを発表した(関連記事:Yahoo!とMicrosoftの交渉打ち切り,「全社的または部分的買収は無い」)。

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