ネットワークランキング | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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録画済みコンテンツの複製ができる“規格外”の地上デジタル放送チューナー「Friio(フリーオ)」。ITproでは2007年12月からFriioについて解説した記事を公開しているが,ネットワーク分野の2008年1月~7月ランキングでは,このFriio関連記事に人気が集中した。第1位の「衝撃のコピーフリー受信機『フリーオ』,その仕組みをひもとく」をはじめ,ランキングのベスト3を独占している。
詳しくは,それぞれの記事を参照していただきたいが,Friioとは電波産業会(ARIB)の標準規格に準拠していない地上デジタル放送チューナーだ。Friioを使ってパソコンで地デジのテレビ番組を録画すると,録画データが暗号化されず,録画ファイルをそのままコピーできるようになる。ARIBの規格は法律ではないため,Friioそのものが違法製品とまでは言えないが,地デジの視聴に不可欠な「B-CASカード」をかなり強引に入手しなければならないなど,違法すれすれのグレーな製品であることには間違いない。
しかしなぜそのようなグレーな製品の記事に人気が集まるのか。大きな理由の一つには,このFriioが登場した2007年末当時,パソコンで地上デジタル放送を視聴したり録画することに対するハードルが高かったことが挙げられる。当時は,外付けの地デジチューナーは販売されておらず,高価な地デジチューナー内蔵テレビパソコン(地デジテレパソ)を購入するしかなかった。そこに突如登場したのが,単体の外付けチューナーのFriioだったというわけだ。
しかしFriioの登場により,業界もかなり危機感を募らせたようだ。2008年4月7日,ついに地上/BS/CSデジタル放送チューナーの単体販売が解禁された。その解禁について報じたニュース記事が17位にランクインした「PC用外付け地デジチューナーが解禁、週内にも製品発表へ」であり,第一弾製品であるアイ・オー・データ機器の「GV-MVP/HS」をいち早くレビューした記事が,4位にランクインした「アイ・オーのPC地デジチューナー1号機を最速レビュー」である。レビュー記事では,GV-MVP/HSを使ったテレビ放送やデータ放送の視聴の様子,電子番組表(EPG)の使い勝手,番組検索機能,録画予約などを細かく検証している。
このほかデジタル放送関連の記事としては,2008年7月4日のダビング10開始日当日に公開した「ついに始まる『ダビング10』,6つの“知っておくべきこと”」が19位にランクインした。
2007年12月に公開してから,長期間にわたって読まれているFriio関連記事とは対照的に,短期間に一気に人気が集中したのが「iPhone」関連記事である。5位にランクインした「【iPhone 3G】実機を入手、その使い勝手はいかに?(その1)」を筆頭に,6位,7位,8位,9位,13位,14位,16位と,ベスト20のうちの実に8本がiPhone関連記事だ。
これらは,1本の記事を除いて2008年6月中旬から7月上旬に公開された記事。このアクセスランキングは1月から7月末の7カ月間のアクセス数を集計したものであるが,7本もの記事が直近の1カ月半の間に公開されたものという結果になった。7月11日に日本上陸を果たしたiPhoneが,いかに一大ブームを巻き起こしたかが分かる。
なお,「1本の記事を除いて」と書いたその1本というのは,7位にランクされた「“未熟な傑作マシン”だった『iPhone』,使ってみて初めて分かった実像」だ。これは,2007年6月29日に米国で発売された初代iPhoneを米国在住のジャーナリストが検証したレビュー記事である。iPhone 3Gの日本上陸に伴い,ユーザー・インターフェースなどがほとんど同じ初代iPhoneについても,高い情報ニーズがあったようだ。
地デジチューナーとiPhone関連記事のほかには,「シスコ資格:CCNAへの道」の講座記事が3本ランクインしたことが目を引く。CCNAとは,シスコのネットワーク機器を扱うエンジニアのスキルを認定する資格試験である。夏休みの自由な時間が取れるときに,こうした講座記事をまとめて読むのも良いだろう。なお,「シスコ資格:CCNAへの道」シリーズは,2007年12月から始まった最新の試験「640-802J」の試験範囲に合わせて記事の新規追加・改定作業を進めている最中だ。改定された記事へはこちらの新しい目次ページからアクセスできる。