キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2019年6月11日、EDI(電子データ交換)を支援する製品「EDI-Master B2B Gateway」の新しいオプション「ZEDI連携オプション」を発売した。ZEDIとは全国銀行協会(全銀協)が2018年12月から提供を始めたインターネットEDIの標準「全銀EDIシステム」を指す。ZEDI連携オプションを使うと、既存システムを大きく変えずにZEDIに基づいたデータ交換をできるようになる。

「EDI-Master B2B Gateway ZEDI連携オプション」の画面例
「EDI-Master B2B Gateway ZEDI連携オプション」の画面例
(出所:キヤノンITソリューションズ)
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 ZEDI連携オプションはデータのフォーマット変換機能やクライアント証明書の管理機能などを提供する。フォーマット変換機能は基幹系システムや会計システムが持つ会計関連のデータを、ZEDIが定義するXMLのフォーマットに基づいて変換する。ZEDIで通信するにはZEDIが独自に定めるクライアント証明書を使う必要があるため、クライアント証明書の管理機能も用意した。ZEDIの通信手順である「JX手順」も利用可能だ。

 ZEDIはEDI標準「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」の後継規格である。特徴は、データを固定長としていた全銀システムでは送信できなかった請求書番号や支払番号といった多様なデータを送信できるようにした点。受発注にZEDIを利用すると、経理担当者がこれまで手作業で処理していた請求書の突合処理や消し込み処理に必要なデータを自動的に入手できるようになるため、経理業務の改革につながると期待されている。

 ZEDI連携オプションの価格は50万円から。別途、40万円からとなるEDI-Master B2B Gatewayのベースライセンスが必要。Windows版とLinux版を用意している。