セールスフォース・ドットコムは2019年2月7日、ビジネス購入者向け電子商取引プラットフォームの新製品「Salesforce B2B Commerce」の提供を開始すると発表した。消費者向け(B2C)の電子商取引システムを提供してきたSalesforce Commerce Cloudをビジネス購入者向け(B2B)にも拡張する。

Salesforce B2B Commerceについて説明するセールスフォース・ドットコムの竹内賢佑 執行役員 Commerce Cloud
Salesforce B2B Commerceについて説明するセールスフォース・ドットコムの竹内賢佑 執行役員 Commerce Cloud
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 特徴は「B2Cのようなユーザー体験」「B2Bに求められる複雑な処理」「CRM(Customer Relationship Management)との統合」の大きく3つだという。

 まず、ビジネス購入者に対しても消費者向けのような高い使い勝手を持つ電子商取引サイトを提供する。例えば、画面の大きさによってレイアウトが自動的に変わるようにすることで、モバイルに対応する。また、商品の絞り込み機能やおすすめ商品の表示機能なども実現できるという。

 ただ、B2Cでは個人が顧客だったのに対し、B2Bではアクセスする購買者の後ろには必ず取引先企業がいる。そこで、個人の情報ではなく取引先企業の情報に応じて、Webサイトの内容を自動的に変更できるという。例えば、個々の取引先企業用のカタログを表示したり、取引先企業ごとの値引きテーブルを価格に自動的に反映したりできる。

 B2Bに必要な大量の注文や複数の配送先指定、複数の支払い方法などにも対応する。B2Bは繰り返し購入が多いという特徴があるため、特定の商品の組み合わせパターンを登録する機能も備える。

 CRMとの連携では、通常の営業活動と電子商取引の顧客データを一括して管理する。これにより、電子商取引の履歴を営業活動に生かすといったことが可能になる。