米Dellが,米Intelのデュアル・コア・プロセサを搭載可能な新型サーバー「PowerEdge 830」「同850」を米国時間8月8日に発表した。いずれも8月中に利用可能とする。

 プロセサは,動作周波数2.53GHzの「Intel Celeron」,同2.8GHzまたは3.6GHzの「Intel Pentium 4」(システム・バスのクロック周波数は800MHz),同3.0GHzまたは3.2GHzのデュアル・コア・プロセサ「Intel Pentium D」が選べる。チップセットはシステム・バスのクロック周波数が最大1067MHzの「Intel E7230」。

 内蔵可能なメモリーは,既存製品の2倍に相当する8Gバイト(DDR-2 SDRAM)。オプションでシリアルATAおよびU320 SCSIのハード・ディスク装置を用意する。対応OSは,Windows Server 2003,Red Hat Linux,SuSE Linux。

 PowerEdge 830は,ワークグループ,遠隔オフィス,小規模企業向けのタワー型サーバー。Webサーバー,インターネット接続,メッセージング処理,バックオフィス,オフィス・アプリケーションなど向け。従来モデルの「PowerEdge 8001」に比べ,処理性能が最大62%向上したという。

 ホットプラグ対応のSCSI RAIDアレイ・オプションを選択可能で,PCI-Expressに対応する。きょう体は工具を使わず開けられるので,「メンテナンスと導入にかかる時間が短くなる」(Dell社)。価格は699ドルから。

 PowerEdge 850は,1U(高さ約44mm)サイズのラック・マウント型サーバー。小規模企業や,経済的にデータ・センター構築を図る顧客向け。従来モデルの「PowerEdge 7502」に比べ,演算性能は最大79%,Webサーバーとしての処理性能は最大26%高くなったという。

 PCI-Expressに対応したほか,GビットEthernetカードを2枚内蔵する。価格は749ドルから。

 また同社は同日,グラフィックス・カードを2枚搭載するハイエンド・ユーザー/ゲーム・マニア向け新型デスクトップ・パソコン「Dell XPS 600」を発表した。米NVIDIAの「Dual NVIDIA GeForce 7800 GTX 256MB x16 PCIe」を2枚内蔵し,グラフィックスの処理速度が旧モデル「Dell XPS1」に比べ最大150%上がったという。プロセサは,シングル・コアの「Pentium 4 processor Extreme Edition 6xx」製品系列か,デュアル・コアの「同8xx」製品系列から選べる。価格は3099ドルから。

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[発表資料(PowerEdge 830,同850)]
[発表資料(XPS 600)]